デザフェス Vol.34 (2)

Diary


さて、箱崎から門前仲町まで歩くと決めた
バスでやって来た方向へ戻る感じだよね。
といいつつ、ほんとはどっちへ向かっていいやらわからない。
iPhone様を信じ、歩く。逆方向にさえ向かわなければいいのだ。
ちょうど、隅田川大橋の上で叔母から電話が入る。
「今どこ?」
「隅田川大橋の上だよ。スカイツリーが見えるよ。歩いて向かってるんだよ。」
「ええ”ー。すみだがわ~。あんた、そっち行ったら浅草行っちゃうよ。」
「え”~。うそぉ」
でも、相変わらずiPhone様はこちらを示しておられる。自分もこっちであってる思うし。
「箱崎から隅田川渡ってそっちへ向かってるつもりなんだけどぉ。ちょっと調べ直してみるね。」
叔母にはああいわれたものの、ここはiPhone様を信じることにする。時間もあるんやし。
「ねえねえ、ほんとにこの道でいい~ん?」。調べ直せ言われるけどiPhone様はそう言いよるんよ。いいんよ。この道で。この方向で。
しばらく首都高速9号線に沿って進む。しかし。大通り歩いたって、感じられるのは当然都会だけ。
今は朝なんだし。なんとかなるんじゃない。
福住に入ったところで、永代通りを目指し小道に入ってみた。
ぽつりぽつりと平屋のおうちまである、下町のすがすがしい朝の風景になった。
しばらく歩くと…
「撮って、撮って。」

歩道に埋められた焼き物(タイルか何か)がいい感じ。
「これも撮って。」

「に見せるんよ。全部撮って。」

「おいおい。」
これが、数m間隔で、ずーーーーーっとあるんよ。煉瓦敷きの歩道の真ん中にずーっと。歩道が続く限りあるんよ。
「あー。最初頃見たんは、もっとナウシカっぽかったのにな。」

確かに。それぽいのあったな。
気づいてはいたけれど、出だしからウロウロ撮影してたら、いつ着くか分からんからな。
うーん。引き返して全部撮るか。
いやいや、いかんいかん。逆向いて歩いとると心配しとるヒトもおるやった。はよ顔見せとかんと。また電話かかってくるぞ。
もっと早くから撮っておきゃよかったね。

永代通りに出て少し歩くと、向こうの方で両手を振ってるおばちゃんがいる。
「あ”っ」

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