第35回瀬戸内海タートルマラソン(5)

Full-marathon

30キロ地点到達、2時間58分46秒か、ここまでは順調すぎるくらい順調。練習で唯一走った過去最長距離の30キロ走(2:58:9 10/14)とほぼ一致しているね。このペースでは初マラソン4時間ギリはとても無理だけれど。

しかし実際には、この時点でそんなことが計算できるはずもなく「このあと12キロをビルドアップできたらかなり近づけるんじゃない?」くらいにしか考えられない。計算上はキロ1分以上ペース短縮が必要だけど。

とにかく30キロ到着。ここからはまだ経験したことのない世界。とうとう30キロの壁を体感できる時がきた。

ところが…

2014-12-16_154217

30キロ地点での給水と小さなおにぎりゲットして、ケンゴはどこかな~と振り向くと、後ろの方で膝を指さして、そのあとあっち行けとばかりに手を振って「先に行け」合図を送っている。

な~に~。これまで一緒だからと、前へ出てみたり、後ろに下がってみたりと、自由気ままに走れていたのに。ここで自分でペースコントロールしなくてはならなくなった。えらいこっちゃ。

たぶん膝の痛みを我慢しながら、自分のペースに合わせて走ってくれた彼に感謝をしつつ、だからこそ、ここからは自分にできる精一杯で走ろういう気持ちに切り替えることにする。

30~35 @6:00

k@経過心拍ピッチ上下接地歩幅カロリ
315:493:04:35172314516410.32641.0535
325:393:10:14122114416410.32641.0817
336:063:16:201651451629.92781.0114
346:133:22:337271551699.12730.9531
356:143:28:4651115715910.32711.0129

直後の2キロ(30~32キロの2キロ)は、まあまあアップダウンがあるに、異様にはりきってペースアップしている( 5:49, 5:39 )。本当はこの時、往路で体験した一番の難関と分かっていたあの坂に備えてペースを守るべきだった。

このときは「30キロの壁なんてないんかも?」思ったもんね。まじ。

今思うと、30キロ走ってきた脚にキロ10秒も20秒も短縮するってことが、どれだけ脚に負荷をかけるのか、を身を持って体験できたということか。

でも気づいてないんよねそんなことに本人は。計測値みれば明らかだけど。このペースアップがたたって32~33キロの緩やかなアップで一気に30秒近くペースダウン(6:06)に見舞われる。

2キロかけて稼いだ30秒の貯金を直後の1キロで使い果たすという…

さらに、殆どフラット(どちらかというと下りの方が多い)の33~35キロで更にペースダウン(6:13, 6:14)してしまう。

完全にバテバテ…終盤のたった10秒のペースアップがいかに難しいかを身を持って知る。

ただ、上りの後の下り坂ってやたら後ろからぶっとばしてくる人がいちゃって、一瞬「くぅ」となるのだけれど、まだ少しは理性が残っていて「ここで妙な色気を出してペースアップなんてしようもんなら、ゴール手前あと少しと思える数キロで絶対失速する。ここは我慢我慢」

下り坂はあえて自分に言い聞かせペースアップしない。

36~40 @6:24

k@経過心拍ピッチ上下接地歩幅カロリ
366:343:35:21371114815810.22800.9621
376:073:41:27497814316010.62611.0220
386:143:47:4114415910.92681.0115
396:373:54:182971441619.82800.9417
406:294:00:4714231441619.92600.9626

実際、30キロの壁は感じられなかったけれど、自分には35キロの壁があった。ヘトヘトの頂点がやってくる。36~37キロ(6:34)は37mの上り区間。

ここ、マジ辛かった。もう脚動かんおもたもんね。ここまでがんばったんやから歩いてもええやんいうくらい心折れそうやった。

でも、沿道の応援の方々、ゴールで待ってくれているMILKさん、30キロまで併走してくれたケンゴのことを思いだして「ここで歩いたら完走じゃない。完歩になってはいけない」

37~38(6:07)、上昇49m、下降78m、頑張った。前ラップから30秒縮められた。まあ、このへんは精神力で走っとる感じね。

38~38(6:14)、アップダウンはほぼ無し。それにしても自分の走っているペースが分からない。頭が働かない。ペースが上がっているのかも下がっているのかも。そして、あと何キロ走ればゴールなのかが冷静に計算できない。

38~39(6:37)。上昇29m、下降7m。数値以上の坂に感じる。歩いている人。止まってストレッチしている若者。どんどん増えてきた。ここで同じ事をしていてはいけない。走るのみ。このあたりで一度左脚ふくらはぎがピキッとなりそうだった。丹田を意識して脹ら脛を使わないように再度フォームチェック。

39~40(6:29)。このあたりではもうゴールの意識(イメージ)だけが頼りで走ってる感じだよね。

40~42.195 @6:05

k@経過心拍ピッチ上下接地歩幅カロリ
416:024:06:4835481441748.92650.9555
426:064:12:54314616610.02660.9925
431:114:14:0614615510.22651.023

ここからの2キロは、精神力だったんじゃなかろうか。

40~41キロなんて、最後の最後に高度上昇35m(下降48m)だったのに6:02で走っとるし。37キロ過ぎてのピッチの上昇は、間違いなく根性のなせたものだね。上下動も一度リセットできているし。走り方も変えることができたんだと思う。

41~42キロのラップ6:06キロは、本人的には5:30くらいで走ってるつもり。実際は脚が動かんのよね~(;´Д`)

最後、にっこり笑ってゴールできたことは幸せでした。

さあ、本番に向けて走り込みは続くのです。

2014-12-03_172616

その後、ランの師匠から「サブ3.5まではインターバルなどのスピード練習はしなくていい」とアドバイスもらった。

しかし、これまでの実体験上から分かったことは、250キロ走るために250キロ走るつもりでいたのでは到達しないってこと。300キロ走りたかったら350~400キロ走るつもりでトレーニングに向かわなければ走れないってこと。

だから、3時間半を切りたかったら、3時間切るつもりで練習しておかないと(特に笑って)ゴールすることはできないってこと。

後悔はしたくない。できないことをしてカラダを痛めよう、とは思わないが、できることをしないことは後悔しか残らない。

走り始めるまでに自分にできることを精一杯やってみよう。

これまで体育会系には全く縁のなかった自分だけれどね。

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